スコットランドの街を歩くウォーキングシミュレーター「The Longest Walk」の紹介レビュー

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The Longest Walkってこんなゲーム

イギリスのAlexander Tarvetが開発したウォーキングシミュレーター

これまでうつ病に苦悩してきた作者の父親の物語を描いた作品。
フィクションではなく、父親に行った54分のインタビュー音声を短くまとめたドキュメンタリー形式の作風が特徴的。

スコットランドで最も自殺率が高い都市であるダンディー市を舞台に、回想シーンを振り返りながら、慢性的なうつ病を抱えた男性と一緒に歩いていく内容となっている。

 

ゲームプレイ

ゲーム自体はこれといった特徴がない
歩くだけのド直球なウォーキングシミュレーター。

何かに触れたりするインタラクティブ性もなく、作者の語りを聴きながらただ歩く。キーボードなら「Wキー」を、コントローラーなら左スティックを前に傾け続けるだけでクリアできる。

ストーリーとしてはうつ病や自殺をテーマにしながらも、『悩む人たちの孤独感を軽減し、助けを求めるきっかけになること』を目的に作られているため、かなり前向きな内容

作中では、孤立した自分の人生、周囲にわかってもらえない苦しみ、自分に対して感じる圧倒的な無価値感など、父親がこれまで感じた苦い思いが赤裸々に語られていくが、最後は幸せそうな家族写真が画面に映し出され、どことなく感動すら覚えるものに仕上がっている

 

良かった点

・実体験を元にしたドキュメンタリー
・歩くだけなので容易にクリアできる
・落ち着いた語り口で聞き取りやすい
・無料で遊べる

微妙だった点

・日本語非対応(字幕が流れるのが早い)
・ゲーム性は薄い

 

総評

56/100

ゲームを通じて悩んでいる人たちを助けようという目的を持った素敵な作品。
ゲーム性はほとんどなく、作者の父親の声を聞きながら街のアートを楽しむ感覚で遊べる。面白いというより深く考えさせる内容なので人を選びそう。ストーリーが気になった人にはおすすめしたい。

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