Outcore: Desktop Adventureってこんなゲーム
2022年9月26日にDoctor Shinobiからリリースされたデスクトップアドベンチャー。
◆ゲームプレイ
あなたのデスクトップに突然現れたルミという女の子。彼女には記憶がなく、自分がどうやってここまで来たのかわからない。
プレイヤーは自分のPC上に作られた彼女のファイルを探して記憶を取り戻すお手伝いをしつつ、なぜ彼女がいきなりデスクトップに現れたのか、その真相を探ることになる。
ゲームは『記憶を探す』パートと『記憶を追体験する』パートの2種類で構成。この2つのパートを交互に繰り返す。
記憶を探すパートでは、ルミとデスクトップ上で対話をしながら文字通り記憶のファイルを探す。そして要求されたファイルをドラッグ&ドロップしてルミに渡すと記憶の一部を取り戻し物語が進行していく、という流れ。
闇雲にファイルを探すことはなく、ルミがファイルの場所を知っているかのように正確なヒントを出してくれるので難易度は低め。
ルミが記憶の一部を取り戻すと、今度はプレイヤーが記憶を追体験するパートへと移行。
ここではルミを操作してアクションゲームに挑戦する。
セレステのようにジャンプとダッシュを駆使して進むシンプルなアクションで、ボス戦もあり。ジャンプが滑るように浮くのと途中から追加される投げるアクションが難しく、難易度は高め。
良かった点
・デスクトップ上で会話するのでゲームの設定がより身近に感じられる
・これまでなかったようなユニークな演出が多く、プレイヤーを良い意味でびっくりさせる
・キャラクターがデスクトップの中で動いたり動かせたりして可愛い
・さまざまなゲームが出てくる、どれもミニゲームの枠を超えている
・パロディが豊富
・初心者に優しい(プログラミングできなくても代わりにやってくれる、ボスは変形するごとにチェックポイントなど)
・無料で遊べる(2つのDLCは開発者をサポートするものでコンテンツは増えない)
・日本語対応
微妙だった点
・ゲームが終わってもファイルが残る
・ペイントやメモ帳などゲームで使用する一部のソフトは競合して使えないことがある
・ジャンプや投げるのが難しくアクションはあまり楽しくない
◆総評
73/100
メタフィクションを扱った作品はこれまでにもたくさんあったが、それをさらに進化させたゲーム。プレイヤーに新たな体験をもたらしてくれる演出を取り入れまくっていて、最初から第4の壁を壊しまくってくる。次は何が来るのかとプレイ中はドキドキで面白い。しかも無料。『そんなに売れないだろうから』という理由で無料になったそうだけれど1000円でも十二分に売れそうな内容でした。メタ作品が好きな人におすすめ。