カフェで働く女性が奇妙な事件に巻き込まれていくホラーゲーム「The Closing Shift | 閉店事件」のレビュー

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The Closing Shift | 閉店事件のトレイラー動画

The Closing Shift | 閉店事件ってこんなゲーム

概要

・カフェ店員として毎日働き徐々に奇妙な体験をするホラーゲーム。
・日本のChilla’s Artが開発、2022年3月19日にリリース。

ゲーム内容

「The Closing Shift | 閉店事件」はコーヒーショップを舞台にしたホラーゲームです。

ゲームの舞台となるのは町の一角にある雰囲気の良いカフェ「Chilla’s Coffee」。ここで働くポニーテールの女性店員が主人公。店には1人だけ先輩の店員がいるんですが、その人は一切働かないので主人公が接客、コーヒー作り、掃除とすべての仕事を1人で受け持ってやることになります。

1日の流れは自宅から始まり車で出勤。携帯をロッカーに預けて先輩と話をしたらすぐに仕事が始まり、仕事が終わった後は掃除に片付けをして帰宅。
これを何日か繰り返します。

仕事の中でも一番特徴的なのはコーヒーディスペンサーやブレンダーといった器材を使ってお客さんからのオーダー通りにコーヒーを作るというところ。

例えば、ホットコーヒーにスチームミルクを足せば一番簡単なラテの完成、さらにそこからキャラメルシロップとキャラメルソースを加えればキャラメルマキアートが作れます。

最初はよくわからないかもしれないですが、時間制限は無いのでスタッフルームにあるビデオやレシピを見ながらゆっくりでも完成させればOKです。

▼仕事の最後は清掃タイム。閉店事件というタイトルだけあってここからホラー展開に。

▼やってくるお客さんは全員個性的で面白い。会話の中には選択肢が出てくることもあり、エンディングに影響するかも。

ゲームの操作

ゲームコントローラー、マウスキーボードで操作します。

良かった点・微妙だった点

良かった点

・話とグラフィックにリアルさが増して怖くなった
・音楽が店の雰囲気にマッチしていて良い、そしてそこから閉店時間の静寂さがまた怖い
・コーヒー作りへのこだわりが細かい
・夜勤事件以上に店員シミュレーター部分が面白い

微妙だった点

・スタックする場所がある
・ボリュームが短く、リプレイ性は低い
・チュートリアルのビデオがわかりづらい

総括

2時間でクリア。

ゲームの流れはチラズアートの過去作「夜勤事件」と同じで接客したり雑用をこなすことが多いですが、今作の方が実際に店員として働いている感覚がより強く感じられるゲームに仕上がっていました。なかでもコーヒーを作る部分は細かく良くできていて、思っていた以上に面白い。チュートリアルのビデオが見づらく最初は戸惑いましたが、仕事に慣れてくる後半は本当のカフェ店員になったような体験ができます。やってくるお客さんもまた個性的で気味悪くて接客するのが楽くなってきます。チラズアートのNPCは一度会うとしばらく頭から離れなくなるぐらいインパクトが強い人が多くて個人的にはそこが好きなので、変なNPCがたくさん出てくる本作はそういった意味でも最高でした。コーヒー作りとこの接客のシステムが意外にもしっかりしていて、ホラーゲームであることを忘れてしまいそうになるぐらいバイトの仕事に夢中になれます。肝心のホラー部分は心霊とヒトコワ的な怖さ両方あり、最後の方は心霊がいつの間にか消えてしまったのが謎でしたが、妙にリアルなところが怖い。ストーリー自体はシンプルなものですが、実際に現実でもありそうな、いや確実にこういうこともあるんだろうなぁと容易に想像できてしまう怖さがあります。気になった点はおそらくエンディングはいくつかあると思うのでセーブ1つしか無いのはちょっときつい、1回の体験としては面白いけれどエンディングを見るために最初から何周もやるのはかなりの作業になると思います。あと探索やチェイスも無いので、そういったチラズアートの過去作が好きだった人には合わないかもしれません。

店員シミュレーターとして遊べるゲーム、ホラーゲームが好きな人にはおすすめします。

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