自由を求めてヒッチハイクで独裁国家から脱出するアドベンチャーゲーム「Road 96」のレビュー

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Road 96のトレイラー動画

Road 96ってこんなゲーム

概要

・自由を求めてヒッチハイクで国境超えを目指すアドベンチャーゲーム。
・2021年8月16日にリリース。
・フランスのモンペリエに拠点を置くDigixartが開発。

ゲーム内容

「Road 96」は架空の独裁主義国家ペトリアから逃げるロードトリップアドベンチャーゲームです。

政府に失望し逃げ出す若者たちが絶えない国で、プレイヤーは行方不明となった十代の若者を操作しRoad 96を辿って国境を目指します。選んだ主人公によって旅のルートが変わり、国境までの距離は1000~2500マイル。kmにすると1500~4000kmほど。

この長い旅路をヒッチハイク、徒歩、バス、タクシーなどの手段を使い何日もかけて移動します。徒歩ならエナジーを消費、バスやタクシーを使う場合はお金が必要になります。体力とお金、両方の面から考慮すると、ヒッチハイクがベストな移動方法になりますが、いつでも車が捕まるとは限りません。

国境までにはだいたい5~7回ほどのイベントが待ち受けています。

イベントが始まると一人称視点で探索をして寝床を探したり、スキルをゲットしたり、事件に巻き込まれたり、多くの人と出会い、テロリストに襲われ、生死に関わる重要な選択に迫られることもあります。

特にイベントではメインキャラクター7人との出会いが重要で、主人公と同じ目的を持った少女、家出した天才少年の行方、無口で謎の多いタクシー運転手・・・などなど主人公が取った行動、選んだ選択肢が彼らに影響を与え、各キャラのストーリーが発展していく。

主人公の発言や行動が与える影響は個人に留まらず、政治にまで及びます。

数ヵ月後には大統領選が控えていて、この大統領選の日が本作のゴールとなります。現体制を支持するか、変革を望むか、それはプレイヤー次第。

主人公は未成年なので投票権がないんですが、間接的に、例えば支持者に訴えかけたりポスターを破ったり演説を邪魔をすることで対抗の支持率を下げることができます。

そして、ようやく国境付近に辿り着いてもまだ終わりではありません。

むしろ、国境越えが最難関。ここからは普通の車は通れないので、山を登ったり密輸業者にお金を払って協力してもらったりトラックの荷物に紛れたりして強引に国境を突破します。

ここで体力やお金がないと厳しい。見つかると普通に銃で撃たれ、なんとか生き延びても捕まると炭鉱送りにされ一生働かされます。私の場合、クリアするまでにここで3人の若者が犠牲になりました。

国境越えに成功したかどうかに関わらず、これで一人目の主人公の旅が終わります。

それから二人目、三人目と同じようにプレイしていき、選挙の日まで何度も国境を目指します。メインキャラクターのストーリーや獲得スキルなんかは引き継がれていきます。

ゲームの操作

ゲームコントローラー、マウスキーボードで操作します。

良かった点・微妙だった点

良かった点

・選択によって変化していくストーリー(分岐点は2000パターン以上)
・ヒッチハイクをしながらいろんな景色が見れるので旅感がある
・日本語対応(機械翻訳ではないけれど、わかりにくいところがある)
・音楽がどれもかっこいい
・豊富なミニゲーム
・3つのマルチエンディング

微妙だった点

・主人公の影が薄い(NPCのストーリーを追うのが本作のメイン)
・なぜ主人公のストーリーやスキルが引き継がれるのかその辺りの整合性が取れてない
・イベントを好きに選ぶことができない(気になったキャラのストーリーが最後まで見れない)

Road 96をプレイした感想まとめ

7時間で一周目をクリア。
物々しい雰囲気の中をヒッチハイクで旅をする体験、NPCの話が最後につながっていく感覚が楽しいゲームでした。分岐点がとても多く誰とも違う自分だけのオリジナルストーリーを築けるのは良かったんですが、主人公がコロコロ変わり、新しい主人公になってもNPCたちが簡単に身の上話をしてくるところが少し違和感が残りました。ゲームの都合上仕方がないんでしょうが、ちょっと会話にリアルさはあまり感じられなかったです。ミニゲームのバリエーションが豊富で、旅感はかなりあるので旅行気分でできるアドベンチャーゲームがやりたい人にはおすすめします。

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