2007年にNintendo DSで発売された「世界樹の迷宮」のリマスター作品。
主観視点で一マスずつ進んで巨大な迷宮を攻略していくダンジョンRPG。
◆ストーリー
舞台はエトリアという小さな街。
近くで見つかった巨大な世界樹について探り、そこに眠る秘密を明かしていくことになる。
JRPGのわりにシナリオ性は薄め。
序盤はイベントが少なく平坦な話が続くが、後半からは怒涛のシリアス展開に。
◆難易度
リマスター版から難易度の設定が追加された。
見た目によらずかなりの鬼畜難易度になっているので、さくさく進めたい人はノーマルあたりから始めるのが無難。オリジナル版の難易度に挑むならエキスパート一択。
一度始めた後は難易度の変更はできないので注意しよう。
◆F.O.E(Field On Enemy)
世界樹の迷宮といえばF.O.Eにトラウマを持つ人も多いはず。
F.O.Eはランダムエンカウントと違って火の玉のようなシンボル付きの敵になっており、視界に入るとどこまでも追いかけてくるのが恐怖。
雑魚敵よりボスに近い強敵なので、新しい階層で遭遇したときの緊張感が凄まじい。
◆操作性
元々がDSのソフトなので操作性が一番の不安点だったが、思った以上に快適だった。
すべてマウス一つで操作でき、壁を描いたりアイコンを配置したり、一歩ずつ思案しながらマッピングするのがクセになってくる。
また、スキルツリーが見やすくなったのも良かった点。
すべてのスキルが最初から可視化されているため、いちいち攻略サイトなどで確認する必要がなくなった。
◆気になった点
・追加クラスの登場が遅い。パーティに入れるには20時間近くかけて育ててきたキャラをクビにする必要があり、また最初から育成するのが怠い
・セーブできるのが宿屋とワープ地点しかなく、街に戻るワープの配置も良くない。
・キャラのポートレートがいくつか追加されているが、それでも物足りなく感じる。
◆総評
ただグラフィックが美しくなっただけのリマスター版ではなく、UIも改良や操作性の最適化がされている上に様々な追加要素もあり、期待以上の出来だった。全体的に遊びやすくなっているので、シリーズ新規にも優しい作品だと思う。このゲームを皮切りにDSの名作がどんどん移植されると嬉しい。
個人的に満足のいく一作だったのでおすすめ。