Birthってこんなゲーム
Madison Karrhが制作、あちこちから「死」の雰囲気漂う2Dアドベンチャー。
独りぼっちの主人公が寂しさを紛らわすために人造人間を作ろうとする物語。
街で様々なパズルを解き、友達作りに必要な材料を集めよう。
世界観はかなり独特。
街の人たちは普通に暮らしているが、なぜかみんな骨人間である。元からガイコツの街なのだろうか、もしくは主人公の孤独感が人々を骨に変えて映しているのかもしれない。色々と物語を考えさせられる、設定が素晴らしい。
骨やら臓器やらがよく出てくるので不気味な雰囲気は漂ってはいるが、手描きの色づかいに暖かみがあり、ホラー感はほとんどない。
怖い演出もなく安心して遊べる内容になっている。
パズルはクリックしてるだけで解ける単純なものから観察して暗号を解いていくような捻りがあるものまで様々。
マウス移動とクリックを中心した操作だが、ポチポチと押すだけでなく、物を持って動かす、絵を描く、ガチャガチャを回すなど直感的に解けるパズルが多く、自分の手を動かす感覚で操作できるのが気持ち良い。
ただ、虫がよく出てくるのでそこは注意。この世界、虫だけはやたらとリアルに描かれていて、ガイコツの住人たちとはまた違った気持ち悪さが残る。
良かった点
・死をテーマとしながらどこか暖かみもある不思議なアートワーク
・直感的なパズル、動かしているだけでも楽しい
・単純なものから歯ごたえのあるモノまで適度な難易度
気になった点
・一部オブジェクトの操作時にバグることがある
・虫がよく出てくる
ゲームを通して制作者の趣味や美学が痛いほど伝わってくるユニークな一作。気持ち悪さと心地よさが同時に襲ってくる感覚が最高だった。パズルは難しいことはなく操作性も考え抜かれていて遊びやすい。ちょっと変わった雰囲気のゲームがやりたい人にはおすすめ。