「Chained Echoes」の紹介レビュー SFC時代の名作に影響を受けたファンタジーJRPG

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Chained Echoesってこんなゲーム

ドイツのMatthias Linda(個人)が7年かけて制作したファンタジーJRPG

90年代に発売された日本のRPGにインスパイアされた作品で、昔ながらのターン制の戦闘や16ビットスタイルのレトロなビジュアルが特徴。

海外のゲームだが日本語に対応している。

あらすじ

3つの王国が何世代にも渡って戦争を繰り広げているバランディス大陸が舞台。

戦闘が激化する中、突如どこからともなくグリモワールという古代魔法の大量破壊兵器が使われる。その恐ろしい破壊力を見せつけられたそれぞれの国の為政者たちは歩みより、戦争は終結を迎えようとしていた。

しかし停戦が結ばれた直後、何者かの陰謀によって再びバランディスは戦乱の世と化す。現場に偶然居合わせた主人公らも戦火に飲み込まれていくことに。

戦闘

昔からあるターン制のコマンドバトルだが、「オーバードライブ」システムが独特。

攻撃・回復などの行動やダメージを受けると左上のゲージが右に向かっていき、オレンジ色・緑色・赤色へと移り変わる。緑色だとオーバードライブとなって有利に戦えるが、赤色まで進むと敵から受けるダメージがアップ、さらにスキルの消費TPも倍になってしまう。

防御やキャラの交代でゲージを左方向に戻すことができるのでそういった行動を適宜使ってうまく緑色に留まるようにして戦おう。

強化・成長要素

RPGの基本はレベル上げだと思うが、本作はレベルアップがないのでコツコツとレベルを上げて能力でゴリ押す攻略はできない

代わりにボス戦やボード(実績のようなもの)報酬で手に入る「グリモワの欠片」というアイテムでスキルを獲得し成長させていくことができる。

これだけだとちょっと成長要素は薄いが、加えて各エリアで手に入るクラスエンブレムは装備するだけで戦士や僧侶などのスキルと能力が身に付くので、キャラの長所を伸ばすことや別のロール(役割)を持たせることが可能になっている。

良かった点

・王道ストーリーながらも綺麗だけじゃない戦争中に正義を貫く難しさが描かれた物語
・序盤は一本道だが、途中から一気に世界が広がって探索の自由度が飛躍的に上がる
・全キャラ分け隔たりがなく使える、ベンチメンバーが生まれない戦闘システム
・日本語対応(微妙なところもあるが翻訳の質は概ね良好)

気になった点

・装備品の能力付与システムが少しややこしい、欲しい鉱石がなかなか手に入らないのも難
・ショップやマップ、メニュー画面での操作性や見づらさが少し気になる

グラフィックはレトロ風ではあるが、その他は現代風に洗練されていて遊びやすくそして奥深い作品に仕上がっている。序盤はストーリーに沿った一本道で戦闘は防御もしないとで、なかなか自由にやらせてもらえないところはあったが、途中からはオープンワールドのような探索のやりこみと充実したスキルによって戦闘の幅も広くなってくる。全体を通してとても面白かった。クロノトリガー、FF6、幻想水滸伝あたりのRPGが好きな人は見逃せない作品だと思う。

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