「Fears to Fathom – Home Alone」の紹介レビュー 留守番中の子供が事件に巻き込まれていく一人称視点ホラー

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Fears to Fathom – Home Aloneってこんなゲーム

両親が出張で不在の中、子供が事件に巻き込まれながら一晩を過ごす一人称視点ホラー

「Fears to Fathom」シリーズは章ごとに主人公が変わるサイコホラー短編物語集で、第1章となる本作は無料、2章以降は有料DLCとして公開されている。

本作の主人公は、両親が出張してしばらく1人で家の留守番をすることになった14歳の少年マイルズ。心配する親とスマホで連絡を取り合いながら普段と変わらない一日を過ごすことになるが、そこに得たいの知れない訪問者が深夜に忍び寄る・・・。経験したことのない未知のトラブルをうまくやりすごしながら長い夜が明けるのを待つ、といった内容。

ゲームプレイ

冷蔵庫から食べ物を取り出して、宿題をして…とタスクをこなすと物語が進行していく。

誘導が優しく次に何をするかすぐに指示されるので迷わず進められる親切な作り。しかし深夜になると指示が一切無くなり、そこからの行動によってエンディングが分岐する。

そしてゲーム画面はVHSフィルムのフィルターがかかっており、昔のホラー映画を見ているようなグラフィックになっている。全体的にぼやけた画質でより不気味さを演出しているが、暗い場所などでは見にくくなるところあり。チラズアート作品と違って、設定からフィルターを切ることができないのが人によっては少し難点かもしれない。

主人公は一人で留守番をしているが、たまに母親や友人とスマホでメッセージをやりとりする。

いつでも親と連絡を取れるから安心…と思いきや送られてくる画像や情報が恐ろしい内容で、やってくる訪問者と併せて二重にホラーな体験ができる。英語しか対応してないので多少英文を読む必要があるが読む価値はあり。

ゲームは終盤の行動によって分岐するマルチエンディング制。

終盤は特に演出が凝っていて、非常に面白い。グッドエンドを迎えるまでのドキドキハラハラ感がたまらなかった。最後の方は深夜のチャイムに応えるか、ベッドの下に隠れてやりすごすかなど自由に行動することができ、選択を間違えると即バッドエンド。

エンディングの内容に関わらず最後は容赦なくゲームごと落とされる。セーブ機能がないので他のエンディングを見るにはまたタスクを一からやる必要があるのがちょっと面倒。せめてチェックポイントくらいは欲しかった。

良かった点

・日常が深夜に狂気と化す留守番の恐怖
・訪問者がじわじわと主人公に迫ってくる演出が凝っている
・レトロ感漂うVHSグラフィック
・マルチエンディング
・無料で遊べる

微妙だった点

・音量などの基本設定がない
・セーブ機能がないので他のエンディングを見るためにまた最初からやる必要がある

総評

60/100

無料のホラーゲームだが有料でもおかしくないクオリティ。留守番をしている間の子供ながらの孤独感と訪問者のプレッシャー、日常から恐怖へと突然変わってしまう演出が良い。無料で遊べるのでホラー好きにはおすすめ。

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