「Twin Sector」の紹介レビュー 物理演算ベースの一人称視点パズルアクション

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Twin Sectorってこんなゲーム

DNS Developmentが開発した物理ベースのパズルアクション

あらすじ

環境汚染による温暖化と戦争によって地球が腐敗した近未来。宇宙で活動している者たちは地球へ戻ることもできなくなり、軍に所属している女性兵士アシュリーらは地球の軌道上にあるステーションで冷凍睡眠に入ることを余儀なくされる。

それからしばらく経った後、大きな揺れと共に彼女は床に投げ出されてしまう。セキュリティA.I.によるといくつかの問題が発生し、ステーションは崩壊寸前とのこと。そこで人類を救えるのは冷凍睡眠から起きることができた自分だけと知ったアシュリーは、仲間たちを救うためにステーション内を駆け回ることになる。

ゲームプレイ

ステーションの様々なセクターを通って、建物内の機能を回復したり仲間の元を目指す。

ただし部屋の一部は崩れ落ちたりしていて、普通に通ることはできない。そこで、アシュリーが装着している「遠くから物を操作できる」特殊なグローブを使って障害物や道なき道を乗り越えていくことになる。

操作は左クリックで「引き寄せ」。
文字通り遠くにある物を自分の元まで引き寄せる。自分を瞬時にターゲットに向かわせるといった使い方もできる。

右クリックで「引き離し」。
物を発射するように前に勢いよく飛ばせる。また、地面に対して使うと高くジャンプでき、落下するときに使うとゆっくりと落下する。

クリックを溜めるとより大きな力を発揮し、溜め時間を調節しながら色々なことができるので使い方に慣れてくると面白い。しかしレベルデザインの方がぽんこつでパズルを解くのに頭を使うことはなく、精彩さを求めてくるイライラ棒的なゲーム性でそこはちょっと微妙に感じた。

少しでも位置がズレたり正確さを欠くとすぐ「死」に繋がり、トライ&エラー前提であるにもかかわらずロードが長く、ステージの最初まで戻されるなど面倒な仕様。よくいえば挑戦的でやりがいのあるゲームだが・・・パズルが単調な上にストレスに感じる部分も多くかなり人を選ぶ作品になっている。

良かった点

・物理ベースのアイデアが面白く、引き寄せと反発の能力で物を自由に動かせる
・グラフィックは凡だが、映画的な手法で見せ方に工夫がある
・針に糸を通すような正確さと発想もそれなりに求められる難易度の高さ

微妙だった点

・パズルの単調さ
・死にゲーでやり直すたびに長いロードが入る
・日本語非対応

 

総評

25/100

精密な操作、豊かな発想、そしてなにより忍耐力が必要なパズルゲーム。超能力者にでもなったような操作は面白いのに、レベルデザインとパズルが洗練されてなくていろいろと惜しい。デキは決して良くはないけれど価格は安く手に取りやすいので、Portalのフォロワー作品を探している人にはいいかもしれない。

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