奇妙な生き物たちが暮らす世界を冒険する2.5Dアドベンチャー「Violett Remastered」の紹介レビュー

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Violett Remasteredってこんなゲーム

ポーランドのForever Entertainment S. A.が開発した2.5Dアドベンチャー

2013年に発売された「Violett」のグラフィックが一新され、いくつかのパズルも追加されたリマスター版。「不思議の国のアリス」とスペインの画家「サルバドール・ダリ」から影響を受けた幻想的なファンタジーで、奇妙な生き物たちが暮らす世界を冒険する。

あらすじ

両親の勝手な都合で田舎に引っ越してきた反抗期真っ只中の少女バイオレットを中心とした物語。学校から連れ出され、友達からも無理やり引き離され、彼女は引っ越したばかりの寝室でふてくされていた。そのとき、壁に小さな穴が開き、その中で不思議な光を見つける。

光の中にあった奇妙なお守りを取り出すとバイオレットの体は縮んでしまい、虫たちが人間のような暮らしをしている異世界へと放り込まれてしまう。

ゲームプレイ

ゲーム性はよく見かけるタイプのポイント&クリックで、画面上のオブジェクトに触り、拾ったアイテムを適切な場所で使ってパズルを解いていく。

バイオレットはこの世界に来ると同時にサイコキネシスを身につけており、超能力で手の届かない遠くの物をちょっとだけ動かすこともできる。ストーリーや設定を説明するような言語やナレーションがないため、ストーリーはプレイヤーの解釈次第といったところ。

住人たちとの会話なども全てイラストだけで語られ、まるでおとぎ話の絵本に入り込んだような世界観になっている。

パズル

時間経過で一つずつヒントがめくれる機能があり、難易度は簡単でもなく難しくもないちょうどいいレベル

肝心のパズルの内容はちょっといまいち。
決して出来が悪いわけではないけれど、目的と誘導があやふやでこちらとしても何をしたらいいのかが掴みづらい。初めて見る装置でもそれがどういった機能を持っているか説明が一切なく、とりあえず触ってみたりアイテムを使ったりと色々と試してあとは偶然に任せて解いていく感じで、解けた後も「なぜそれで先に進められるようになるのか」と納得できないものが少なくなかった。

バグ、問題点

やっていていくつかのバグに遭遇した。
まず一つは部屋に入れない、物を調べられなくなるといった細かいバグ。もう一つはオートセーブ中にゲームが落とされてしまうことが何度かあった。いずれも再起動で直ったのでたいした手間ではなかったが、気になる人は注意した方がいいかもしれない。

良かった点

・ビジュアルは見ごたえがある
・おとぎ話のような世界観
・パズルのヒント機能
・日本語対応

微妙だった点

・面白味があまりないパズル
・細かいバグがいくつか

◆総評

38/100

海外の絵本に見られるようなアートワーク、女の子が家族と離れて異世界でたった一人頑張る物語、そしてファンタジーの雰囲気は素晴らしいゲームなのだが、不可解なパズルとバグの多さがちょっと足を引っ張ってるかなという印象。不思議の国のアリスっぽさが随所で感じられるので、おとぎ話の世界に浸れるような雰囲気が好きな人にはおすすめ。

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