廃墟になった孤児院を探索する一人称視点のサイコホラー「Whitehaven」の紹介レビュー

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Whitehavenってこんなゲーム

スペインのSomnambulist Gamesが開発した一人称視点の探索サイコホラー

閉鎖されてしばらく経った後のホワイトヘヴン孤児院を舞台に、序盤は過去に遡って施設から抜け出そうとする孤児のレイチェル、中盤からは孤児院で働いていた頃の記憶を失ってしまった元教師のローズ・デイビスとしてプレイする。

2人の視点から施設の様々な場所で探索を行い、なぜ孤児院は閉鎖されてしまったのか?孤児たちはどこへ消えてしまったのか?ローズの記憶が失くなった理由などなど、ホワイトヘヴン孤児院に隠されている秘密を明かしていくことになる。

 

◆ゲームプレイ

ホワイトヘヴン孤児院を探索し部屋の鍵を見つけたり謎を解いていく小粒なホラーゲーム。

操作は移動とダッシュのみとシンプル。
インベントリなどもなく拾ったアイテムは適切な位置に行くとクリックで使えるようになる。

ゲームとしては昨今の探索ホラーのシステムを採用しつつ、小島秀夫作品の「P.T.」からもインスピレーションを受けている印象。

部屋をめぐって単にアイテムを探すだけじゃなく、廊下をループする度に変化する部屋に閉じ込められそこから色んな手段を講じて脱出を目指す、といった謎なども解いていく。

謎解きの数は大きく分けて2つしかないが、その難易度はわりと高め

しかも英語しか対応してないのでメモなどから得られるヒントはすべて英文。英語を読む気が無かったり翻訳機を使う気がないとクリアは難しいかもしれない。幸いにもテキストの量はそんなに多くないので翻訳しながらでもそこまで苦労はしないはず。

ホラーゲームなので恐怖こそ醍醐味だが、本作は体感としては「あんまり怖くない」レベル。サウンドエフェクトは雰囲気を醸し出して、ジャンプスケアもほどよくあって完成度は高めなのだが、恐怖度となるとちょっと物足りない感じ。

ストーリー重視のゲームなのでストーリーの邪魔にならない程度の怖い雰囲気を味わいつつ、どちらかというと話の方をじっくり楽しむような作りになっている。

 

良かった点

・ストーリー重視のホラー
・孤児院の中は「P.T.」や「サイレントヒル」を思わせる雰囲気
・移動とインタラクトしかなく操作が簡単
・たまに耳障りに感じることもあるが、プレイヤーに恐怖を植えつけるような音楽がどれも凝っている

微妙だった点

・一度スタックして最初からやり直した、オートセーブされる場所がわかりにくい
・ヒントを見ても謎解きが難しい
・ルートは一つしかなくバッドエンドしかない
・日本語非対応(テキストは少なめ)

 

◆総評

41/100

最後の方はあっさりと終わってしまい、欠点もそれなりにあるが、ゲームプレイにはそこまで支障がなくセール時に500円くらいなら値段相応には遊べる手頃なホラー。怖がらせてくる演出はありきたりなものばかりだけど悪くない。2つの謎解きが複雑で解き方がやや分かりづらく、そこだけ少し苦労するかもしれない。謎解きが苦手でなく、ホラーゲーム好きな人にはおすすめ。

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