Yakuza 4 Remasteredってこんなゲーム
「Yakuzaシリーズ」4作目のリマスター作品。
今作は従来の主人公である桐生一馬のほかに、金融屋の秋山駿、囚人の冴島大河、刑事の谷村正義を加えた4人の主人公が登場する。
基本的なゲームの部分は前作とほとんど変わらないが、グラフィックとシステム面はより強化され、さらに
・各ミニゲームの難易度緩和
・チェイス中は進行方向が表示され、初見ミスが起こりにくくなった
・ボスの無敵ガードやカウンターをされることが少なくなった
・店で一度に複数のメニューを頼めるようになった
・UIの改良、地図などが見やすくなった
・セーブポイントが増えた
など様々な点が改善されており、「3」よりも圧倒的に遊びやすくなっている。特にボス戦は、掴みやこちらのガードが無意味なところは相変わらずだが、攻撃や技が通りやすくなったことで爽快感も増している。
バトル面ではキックスタイルの秋山、敵に攻撃されてもチャージ攻撃でひるまない冴島、受け流しが得意でコンボ中に極み技も差し込める谷村と、主人公たちはそれぞれ個性的な戦闘スタイルを持っており、習得する技も強い。
一部の技が強力すぎるが故にパターン化しやすいのは難点だが、チマチマとした戦闘を強いられた前作よりはバランスも良くなっている。
シナリオの方は今作も派手さと意外性を狙った内容で「3」ほどぶっ飛んではいないけれど個人的には少し微妙・・・かまずまずくらいの出来だった。
群像劇の作品全般に言えることだけれど、まばらに散らばった点が繋がっていく展開は良かった。新たに加わった3人は丁寧に深掘りされており、花ちゃんや刑務官の斎藤などサブキャラクターも印象深い。そこに龍が如くのアツい演出も加わって最後まで盛り上げてくれる。ただ物語の焦点となっている「25年前の18人殺し事件」の真相を知ったときはなんだかちょっと拍子抜けしてしまった。龍が如くあるあるだけど意外性だけでなくもっと練って欲しかったなぁという印象。
他にも気になった点としては、
・ロッカーのカギが木の上の方にあったりして主観視点で探す必要があり、探知機なしでは見つけにくい
・マップは神室町だけ
・武器の素材と装備が同じアイテム枠でインベントリ管理が面倒
・ゴミを拾う要素がアイテム枠を圧迫する、ゴミは冴島編でしか使わないので違うキャラが拾うと使い道がない
・花ちゃんがいない、マンホールが開けられないなどストーリー上の都合で関係ないサブクエストができなくなることがある
特に個人的に残念だったのは神室町しか行けないこと。
地下や建物の屋上やアジア街に行けるようになりこれまでより深い探索はできるが、2と3のように「新しい街を歩く」ことの楽しさには及ばない。街並みは前作から少し変化はあるものの、序盤早々に見飽きてしまう。
桐生さんの出番が少ないのは寂しいところだけど、前作から色々と改善され遊びやすくなり、戦闘も色々なキャラが使えて面白い。ストーリーは序盤は良かったのになぁ・・・終盤は「う~ん」ってなる腑に落ちない内容。でもやって良かった思えるゲームだったので個人的にはおすすめしたい。