Donut Countyってこんなゲーム
アメリカのBen Espositoが開発した、周りの人や物を穴に落とすカジュアルなパズルゲーム。
◆ゲームプレイ
プレイヤーはフィールドに現れた小さな「穴」を操作して、周囲の物を飲み込んでいく。
ステージが始まっていきなり巨大な物を穴に落とすことはできないが、草やレンガなど小さなオブジェクトを飲み込む度に穴が少しずつ大きくなり、徐々に岩や車といった大きな物を落とせるようになってくる。穴の移動はクリックすらも必要ないマウス操作でとても軽快。
また、本作では物理演算が取り入れられており、物が現実世界と同じようなリアルな動きをするのも特徴的。予期せぬ物の挙動と穴で街を破壊していくゲーム性が相まって良い意味でおふざけ感満載の内容に仕上がっている。
そして各ステージには邪魔にならない程度にパズルも用意されており、これがまた良い刺激になっている。
ただずっと物を穴に落としていくだけだとすぐに退屈になってしまうが、毎ステージ何かしらの変化があり、飽きさせない工夫が感じられる。
▼落とした物は「トラッシュぺディア」という辞書に記載されていく。その説明文がユーモアに満ちていて面白い。なんてことない物でも解釈次第でこんな風に捉えられるのかと考えさせられる。
▼物語はドーナツ屋で働く女の子のミラとアライグマのBKを中心に描かれる。この2人のやりとりがかわいくて馬鹿馬鹿しくて面白い。街が穴に飲み込まれていくシュールな様子と海外の陽気なノリのギャップが絶妙にハマっている。
良かった点
・街のすべてを破壊する爽快感
・可愛らしいキャラクターとコミカルなタッチな掛け合い
・マウスだけの簡単操作
・日本語対応
微妙だった点
・ボリューム(クリアまで2時間程度)
◆総評
70/100
市民や物を次々に穴に突き落としていくイタズラ心をくすぐるゲームシステムで、個性的なキャラクターたちの皮肉のきいた会話や軽薄なノリが癖になる。そして初めてでもすぐに親しめる操作性で遊びやすい。あっという間に終わってしまうのがやや残念だが、物語はうまくまっており個人的には満足。パズルは頭を悩ませるものはなく、可愛らしい動物たちに癒されるカジュアルなゲームなのでおすすめ。