Scarred Starsってこんなゲーム
フィンランドのTuomo’s Gamesが開発した、モンスターから逃げながら遊園地に隠された謎を解く2Dホラーアドベンチャー。
舞台は1985年の東京。
主役は2人の女の子で、真面目な「あすか」はいたずらっ子の友達「桃子」に手を引かれてアトラクションに乗ろうと閉鎖した遊園地にやってくる。ところが遊園地について間もなく桃子がどこかへ行ってしまい、あすかは1人で桃子の行方を追うことに。
◆ゲームプレイ
放棄された遊園地を手探りで歩き、キーアイテムを拾ってパズルを解いていく。
遊園地は夜ということもあって全体的に薄暗く、特に屋内のエリアでは主人公の周り以外は真っ暗で不穏さが強調される。
そして本作はどこでも普通にモンスターも出てくるので常に緊張感がある。暗闇の中でいきなりモンスターと邂逅することもあるので注意しながら進もう。
モンスターに一回でも出会うとチェイスが始まり、エリアを切り替えても無駄でどこまでも追いかけてくる。
ワードローブ(衣装の収納)やアンティークの大きな時計に入ると完全に撒けるが、モンスターが同じ部屋にいたり、同じ場所に何度も隠れたりすると問答無用で見つかるので、隠れられる場所をいくつか覚えておくとやりやすい。
◆エンディング
エンディングは2つ確認。
遊園地に来た目的ともなっているアトラクションに乗るとエンディングを迎えるが、遊園地に謎を残したままだとバッドエンドとなり、すべての謎を解いてから乗るとグッドエンドになる。
分岐前にセーブしておくとエンディングの回収が楽なので、こまめにセーブしておくといいかも。
◆難易度
チェイスものにしては難易度は易しめ。
敵と戦う手段はなく敵と出会うと逃げることしかできないが、敵の足は遅く捕まる危険はほぼなし。隠れる場所さえ覚えておけばまずゲームオーバーになることはない。
良かった点
・お化け屋敷のような変化に富んだ驚かし要素
・各種BGMやグラフィックで夜の遊園地をうまく表現している
・易しい難易度
・価格が安く、ボリュームも1~2時間程度で値段相応
・フルコントローラサポート
・日本語対応(機械翻訳でストーリーはわかりにくいが、謎解きには影響なし)
微妙だった点
・ストーリーの進行がオープニングとエンディングだけでちょっと味気ない
・翻訳の質、わかりやすい例でいうと「yesとno」が「はいと番号」と訳されている
◆総評
40/100
バグや不具合に悩まされることもなく、ベースがしっかりとした悪くない内容。細部まで描かれたビジュアルとモンスターとのチェイスでなかなかの恐怖が味わえる。ツクール製のホラーアドベンチャーはストーリー重視の作品が多くてそれが醍醐味にもなっているが、本作はストーリーと呼べるものがなく、最後に短いテキストで語られるだけなのがちょっと物足りなかった。それでも安いのでちょっとしたお化け屋敷体験がしたい人にはおすすめ。