アンドロイド部隊の一員となり地球の奪還を目指すアクションRPG「NieR:Automata」の紹介レビュー

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NieR:Automataってこんなゲーム

プラチナゲームズが開発を手掛け、スクウェアエニックスが販売したアクションRPG

人類の必死の抵抗も空しく、地球がエイリアンに乗っ取られてしまった数千年後の世界。
それから月へと逃れた人類は一万年もの熾烈な争いの末に、遂に反撃の狼煙をあげる。プレイヤーは、地球奪還へ向けて投入された決戦兵器アンドロイドたちによるヨルハ部隊の一員となり、エイリアンが作る機械生命体の調査・排除に向かう。

かっこいいアクション

開発がプラチナゲームズということでモーションやアクションは多彩。

ベヨネッタのような強烈なコンボはないものの、操作性やレスポンスがよく、一つ一つの動きが滑らか。ちょっとしたジャンプとかもアクロバティックに決まってかっこよく何度やっても見とれてしまう。キャラデザインもそうだが、美しさとかっこよさにこだわった作りでビジュアルが見ていてとにかく楽しい。

アクション要素満載で一見すると難しそうだが、難易度は控えめに設定されている。普通に進めるだけでもレベルはさくさく上がり、戦闘は射撃が中心でロックオンして撃つオートエイムなので簡単。さらに難易度を下げると一部の攻撃をオートにできるのでアクションが苦手な人でも楽しめる仕様で、いつでも難易度を変えられるという安心感もある。

心に突き刺さるエゲツないストーリー

JRPGというと子供から大人までを対象にしてストーリーに関しても「安心して見れる」作品が多い印象だが、本作は内容が重すぎてとてもじゃないけど万人にはおすすめできない。

ストーリー自体は人類が作ったアンドロイドと、エイリアンが作った機械生命体がそれぞれの創造主のために代理で戦うというもので、物語を進めるうちに「戦う理由」や「機械やアンドロイドの感情」などについてしっかり考えさせられる内容になっている。

しかし主人公たちを取り巻く世界観や設定の方はかなりエゲツなくやっていくうちに気が滅入ってくる。ゲーム全編を通して味方への疑念がつきまとい、敵も絶対的な悪ではないから同情的な目線で戦いながら、そんなモヤモヤした気持ちをゲーム側でスッキリとさせてくれるような展開が用意されてないので、終始後味の悪さが引きずり、クリア後まで尾を引く。個人的にはシリアスなのは歓迎だが、ずっとやりきれない感じが続くのは辛かった。刺さる人もいるだろうけど人を選ぶストーリーだと思う。

オープンワールド

オープンワールドの「広さ」については明確な基準がないから、謳い文句をだけを見てスカイリムやウィッチャー3のような広大さを期待するとがっかりするかもしれない。実際に自分はちょっとがっかりした。高層ビル群、工場、遊園地、機械生命体の村、城、砂漠と行けるロケーションは豊富で、どこも退廃的な雰囲気を醸して魅力的なのだが、小さな街に無理やり敷き詰められたような感じで少し残念。一部の地域だけで完結せず、もっと地球の広さを体感できるような広さがほしかった。

ボリューム

周回前提でまったりサブクエストもやりつつトゥルーエンドまで54時間とボリューム面は大満足。意外だったのはゲームの顔ともいえる主人公の2Bが早々に退場したところで、他2人の主人公と比べてもキャラが一際立っているのでもうちょっと活躍の場面があってもよかったかなとは思った。

良かった点

・スタイリッシュなアクション
・2Bを始めとしたかっこいいキャラクターデザイン
・本作だけで自己完結するので前作やってなくても楽しめた
・50時間以上遊べるボリューム
・退廃的な雰囲気

微妙だった点

・ストーリーは賛否あり、良いところもあればすっきりしない後味の悪さが残るところもある
・オープンワールドのわりにそこまで広くない
・ハッキングやシューティングなどの単調なミニゲーム(4~5回なら良かったが特にハッキングは強制的に10回以上やるので作業感がある)

 

◆総評

82/100

2Bが人気なだけでゲーム的にはイマイチなんじゃないかとプレイ前は邪推していたが、全然そんなことはなかった。不満点ばかり書いてしまった気がするけれど、ビジュアル、音楽、キャラ、ストーリー、アクションどれを取っても一級品で傑作といえる。雰囲気や話が暗すぎるので人を選ぶが、シリアスなゲームが好きな人にはおすすめしたい。

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